「拝啓タイムカプセル」に本気で向き合うことになったオタク

今回は結構本気(マジ)ブログです。

 

前回に引き続き、この記事の内容は「あつまれPの森」というDiscordサーバーにて発表させていただいた内容をブログ用に書き起こしたものになります。

発表日は2022年8月28日

 

発表時はわかりやすさ重視で順番を決めていたのですが、今回は裏話とか色々書きたいことがあるので時系列順になります。

そのため圧倒的オタクの自分語りを含みます。「拝啓タイムカプセル」についての内容のみを見たい方は目次を作っておきますのでご利用ください。発表内容自体は単体でも成り立っているので特に問題はないはず。

あとこのブログの内容は全てオタクの勝手な推測と妄想と勘で構成されており、他の考察を否定するものではありません。オタクが檻の中で騒いでんなあぐらいの気持ちでお楽しみください。

 

 

発表曲決定まで

  • めんどくさいオタクの葛藤

さて、前回の3rdがとても楽しかったので必然的に4thの日程がちゃんと決まる前から次回の曲を何にするか考えていたんですが、どうしても選択肢から除外出来ないとある曲がありました。

 

それこそが2021年7月14日に発売された「L@YERED WING 04」収録、「拝啓タイムカプセル」です。

 

発表された当時はそりゃあもう凄まじい衝撃であり、一般放クラオタクは地に伏し血反吐を吐きながら叫びまくってたわけなんですが、前回の発表が8月28日だったため、実は緊急でこの曲に発表曲を変える選択肢も去年はあったんですよね。

それをしなかった理由の大部分は圧倒的時間と準備不足なんですけど、それとは別に、「この曲の内容に向き合うことが出来なかった」というのがあります。

 

どういうことかと言いますと、この曲の内容はどう聞いても「卒業」が想起されるものです。「放課後」という限られた時間とアイドルという立場が重なっている放課後クライマックスガールズにとっては正に一番ヤバいテーマであり、そしてそれと同時に一生取り扱われないテーマなんです。

 

何故ならシャニマスの時間軸はいわゆる「サザエさん時空」であり、季節は過ぎるけどキャラが年を取ることはありません。だから果穂はずっと小学6年生だし夏葉が大学を卒業することもありません。生みの親である高山Pがいつかのインタビューで「今のところ時間を進めるつもりはない」と答えていたので、少なくとも今のままであれば「卒業」することは有り得ないのです。

 

そのため、私の中でこの「拝啓タイムカプセル」という曲が、どこか別次元の話をされているような気分になってしまったんですよね。

私は劇中劇も二次創作も好きな人間ですし、この曲も「いつか放クラに来る卒業の瞬間の曲」と捕らえることももちろん出来ます。実際私はそう受け止めていました。ただ私の中ではそこで止まってしまったというか、放クラの卒業を受け止めきれていないというか、そんな微妙な感情でこの曲を見ていました。一時期聴くだけでしんどい(誉め言葉)もあったほどで、そんな曲に向き合えない日々が続いていました。

そのためMS4thの曲の候補としてはもちろん上がるものの、なかなか踏み切れずにいました。

 

  • 「アフター・スクール・タイム」

しかし時は経ち2022年2月28日

そんな私の気持ちを変えたとあるコミュが実装されます。

それこそが「アフター・スクール・タイム」です。

ここからは「アフター・スクール・タイム」のネタバレを含みますのでご注意ください。

 

 

 

本編で使わなかったスライド

要するにこういう話なんですが(せっかく作ったスライドを使いたかった)、私はこの話を「間接的に放クラに卒業について考えさせるコミュ」だと思っています。

この話は産休でずっと一緒だった先生がいなくなってしまうという「変化」にお互いがどう向き合っていくのかがテーマになっていますが、この変化は様々なものに置き換えて考えることが出来ます。

例えば仲の良い友達と異なる進路に進むこと。

例えばずっと頑張ってきた部活を抜けること。

例えば一つのグループが異なる道に進みバラバラになること。

いずれも「卒業」であり変化に向き合う話です。

だからこそ、2-2の先生と生徒を通して、放クラ自身も「卒業」について考えることになります。そして最後にその答えを見つけ、それを2-2の皆に伝える、というコミュだと私は感じました。

そしてそれを伝えるために使われたライブの楽曲が「拝啓タイムカプセル」。

これはもう、そういうことだろうと思いました。

公式から「放クラも卒業に向き合ったんだからお前も拝啓タイムカプセルに向き合え!!!!!」と頭をはたかれた気がしました。

そうなったらもうやるしかない、と思い私のMS4thの曲は決まったのでした。

 

「拝啓タイムカプセル」発表製作

  • この曲を発表する上で

というわけでめんどくさく長い葛藤の末無事曲が決まったわけですが、なんせ生半可な気持ちで臨むわけにはいきません。

何と言っても取り扱う曲が「拝啓タイムカプセル」です。ハードルが高すぎる。

これは発表の時に使った悲鳴

前回の「リフレクトサイン」はシャニマス自体のダイマも兼ねており、個人的には大好きだけどあんまり話されているのを見ない曲だったため、シャニマスとリフレクトサインの魅力を良い感じに伝えられれば良かったのですが、今回はそれでは足りません。

何故ならこの曲がヤバい曲であることは皆知っているからです。

そのため、ただ良い曲であることを話すだけでは足りない、自己満足でもいいから何かしなければという衝動に駆られました。

では何をするのか?

 

 

…………

 

 

 

動画作るか…………(?)

 

  • 動画制作

どういうことかと言うと、いわゆるMAD的な感じで色々演出入れつつ曲の雰囲気を味わってもらうやつをやることにしました。

頭の中で曲に合わせて映像を考えるやつとかよくやるのですが、何とかそれを動画という形にしてみたかったんですよね。

 

ただまあ問題点は非常に多く、まず私は今まで動画を作ったことなど一度も無く、パソコンに入っているAviutlが起動された回数は片手で数えられるほど。

ましてやMAD動画というのは非常に作るのが大変で、10秒作るのに数時間とか余裕でかかる世界です。素人が作りたい!で作れるものではありません。

 

 

そこで私が選んだのはPowerPointのアニメーションでそれっぽいものを作る道でした。

理由は色々ありますが、一番大きいのは動画制作を決意した段階でそんなに時間に余裕が無く、今から新しいことを勉強するのは厳しそうだったためです。その点PowerPointは前回の発表で使っており、それ以外でもプライベートで使うことが多いので扱いには慣れていました。

スライドショーを動画にすることが出来る機能もありますし、もうこれしかねえ!という気持ちでした。

 

もちろん動画とは別にいつも通りスライドも作るので作業量がめちゃくちゃ増えました。つらい(たのしい)

 

発表内容

  • 発表前

というわけで2022年8月28日、いよいよ発表当日となりました。製作はめちゃくちゃギリギリで確かこの日も帰ってすぐ最後の作業をしてました。

この日の発表者は6人おり、私は5番目だったため、若干緊張しつつも他の人の発表を聴いていたのですが、ここで事件発生。

 

4番目の方と発表曲が被る。

 

まあ、正直覚悟はしてました。なんせ曲が曲ですし放クラが好きな方はサーバーにもいっぱいいたので。

ただ、被り方としては一番良い被り方だったんじゃないかなと思っています。

これが別日(発表日は全部で4日あってこの日は3日目)だったら後から出す方は若干気まずく感じてしまったかもしれませんが同日であり、その上連番。被ったことを理解した瞬間めちゃくちゃ笑ってた記憶があります。

しかもその方の発表は私とは内容も視点も異なるものだったため、むしろ最高でした。

いわば最高の状態で発表に臨むことが出来ました。なお時間不足によって事前確認があまり出来ていなかったせいでスライドが上手く映らず事故った模様(本当にすみませんでした)

 

  • 冒頭

ここからは前回同様実際に使用したスライドと共に話していきます。

 

待機画面と動作確認用スライド。スライドがスライドするか確認するためにスライドするスライディングジュリチャンもいます。

 

タイトル。めちゃくちゃどうでもいい小ネタですが、タイトルの04の影をオレンジにしています。待機画面のResonance⁺と合わせるとL@YERED WING 04になるようになってます。背景が青空なのは放課後のイメージが夕焼け空なので、その前段階的な。

 

自分語り。3年はマジで嘘だと思う。

 

  • 動画

youtu.be

こちらが完成した動画です。まあ初めてにしては頑張ったんじゃないかなとは思っています。ベストは尽くした。

 

内容としては本当にイメージをどうにか形にしただけなので特に無いんですが、どの場面にどのイラストを持ってくるかを考えるのがめちゃくちゃ楽しかったです。

 

めちゃくちゃWord君に怒られてる

これが制作時のメモです。初期段階なので内容と違っているところもあります。

後はアルバムのところは一応出た順番になっています。新しいものが後半ですね。

ただアフター・スクール・タイムを最後にしたかったので【明日の思い出で笑って】より後に出たものは使用していません。

 

後日談ですが、この方法での動画製作はあまりオススメしません。長くなるので省略しますが、色々と問題点がありました。

まあそもそも動画作るソフトではない。

 

  • スライド

ここから発表にシフトします。

ちなみにこの夕焼けの背景もシャニマスから持ってきているのですが、何か分かりますでしょうか。

 

 

正解は、

 

 

 

 

 

 

 

 

【茜色セレンディピティ】園田智代子の右上でした。

めちゃいいコミュなので読んでください。プチセレチケ一枚で交換出来るぞ!!!!!

 

 

1stのキービジュ良すぎる..........

放クラの説明。正直今回の発表は放クラのこと全然知らない人にもわかりやすく、というのはあまり考えていません。理由はシンプルに時間に収まらんからです。発表時間は一応決まっているのですが、だいぶギリというか多分オーバーしてました。

 

じゃあなぜこの説明を入れているのかというと、「拝啓タイムカプセルは他の放クラ曲と比べるとちょっと異質な曲」ということを説明するためです。いやまあ皆知ってるやろとは思うけど段階的にこの説明があると綺麗なので…

 

この辺から考察に入っていきます。ちなみに個人的な話ですが、前回に比べると解説スライドの配置とか文字の見やすさをこだわりきれなかったな…と感じてます。全部動画と仕事のせいです。時間をくれ。

 

「タイムカプセル」について。大阪万博から広まった文化らしい。へ~~~~~。

 

タイトルにもなっているタイムカプセルですが、タイムカプセルには「埋める」時と「掘り起こす」時があります。ではこの曲におけるタイムカプセルは果たしてどちらなのでしょうか。

 

ここで「拝啓」に注目します。手紙の頭なんかにもつける丁寧語ですが、要は「~へ」という意味です。つまり「拝啓タイムカプセル」とはタイムカプセル宛の言葉ということになります。

ということはタイムカプセルは既に存在している、過去に埋めたものということになるので、この曲の視点は未来側、つまり「掘り返す」立場に近いことが分かります。

つまりこの曲は「今の自分たち(未来)」から「タイムカプセルを埋めた頃の自分たち(過去)」へ宛てた手紙、ということになります。

 

では、その手紙に込められたメッセージは何なのか?

ここで注目するのは歌詞で「拝啓タイムカプセル」というフレーズが出てくるところ。つまりここ以降に出てくる歌詞がメッセージだと考えられます。「皆第一志望~」の部分ですね。

未来の自分がこれを伝えたかったということは、過去の自分が不安に思っていた内容ということになります。

つまり過去の自分は今の関係性が卒業することによって変化してしまうことを心配していたということでしょう。

卒業してそれぞれの道に進んでしまえば会う機会はどうしても減ってしまうだろうし、そうなれば今のように楽しく過ごしたりしなくなってしまうのではないか。

いっそ皆第一志望が一緒で何も変わらなければいいのに、という思いを抱いていたのではないでしょうか。

でもそれに対して未来の自分が「でも大丈夫 ホッとしてよね 今でも側にいる」と伝えています。

つまり、「皆第一志望は違ったしそれぞれの道に進んで変わっていったけど、変わらないものもちゃんとあったから、今でもちゃんと側にいるよ」というアンサーになるわけです。

 

そしてさっきの第一志望の話は学校だけでなく、アイドルとしても同じことが言えます。

「第一志望」をアイドルとしての方向性と考えると、この話は「ソロの仕事が増えてきてユニットとしての活動が減る」という変化に置き換えることが出来ます。アンティーカ感謝祭......

放クラは紹介文でも「個性と個性がぶつかり合う」なんて書かれているので、それぞれの方向性の話で言えばかなりバラバラです。

それでも「放課後クライマックスガールズ」は彼女たちにとって大切な存在であることは間違いありません。だからこそ、ソロの仕事が増えるという「変化」に対して、ユニットがバラバラになってしまうのではないかという「不安」を抱いていたのかもしれません。

ですが、変わったものはいっぱいあったけど「放課後クライマックスガールズ」は今でも皆側にいるから安心してよね、という未来からのアンサーに繋がるわけです。

 

ここから歌詞考察。

一番Aメロは今の視点から過去を振り返る内容だと思ってます。ここでいう過去とは前に話した「タイムカプセルを埋めた時」です。あの頃の自分を振り返り、今の自分を見たらどう思うかな?と考えています。

 

過去の自分を驚かせられるような今の自分とはどんなものなのか。

それは過去から大きく変わった、予想もつかないような自分ということでしょう。そんな自分であり続けるということは、今の自分は変化していくことを恐れていないということになります。

 

「想い出にI say Hello」

この曲全体に言えることですが、「思い出」ではなく「想い出」という漢字が使われています。

調べてみたらそれぞれの漢字で意味が異なるらしく、

「思」は何となく寂しい気持ちを抱くという意味を持ち、

「想」は何かについてイメージを抱くという意味を持つようです。

先ほども書きましたがこの曲は変化していくことに対して肯定的なので、「思」よりも「想」の方が合っている気がしますね。

さらに「想」には相手に対して特別な親しみを感じているという意味もあります。この意味もこの曲にとても合っていますね。

 

そしてもう一つ、「I say Hello」ですが、私はこの言葉からとても明るい印象を受けました。懐かしい、とか戻りたい、といったニュアンスはあまり感じません。

それで思ったのは、この歌詞は「想い出は切なさや戻りたいという気持ちを思い起こさせるものではなく、これからを頑張る力を貰うもの」というように捉えているのではないか、ということです。

想い出自体はとても良いものだけど、未練は何もないから真っ向から堂々とHelloと言える、夕焼けに胸を張るように今の自分を誇ることが出来るのではないかと。

 

ここは「だから走れてるよ」という歌詞がポイントかなと思います。

誰かに語り掛けるように言っているこの言葉ですが、では誰に向けた言葉なのかというと、ここまでの流れからおそらく過去の自分だと思われます。

つまりここの歌詞は嬉しかったいつかの言葉や、泣きたい時に語り合った想い出があるから走れているよ、ということを過去の自分に伝えている内容になります。

 

ところでここでいう「走れている」という言葉のニュアンスは、皆で並んで走っているというよりは、それぞれがそれぞれの方向に向かって走っている、という意味合いの方が近いように感じます。

ということは、つまりこの曲において放クラの5人は一緒に走っていないということになります。

 

一番サビ。この辺りは序盤で書いたので省略します。

初聴の時はここの歌詞マジでぶっ飛びましたね……

 

「No more neverland」めっちゃ良いよなこの歌詞……

「大人になる」とかそっちのニュアンスではなく、「変化することを恐れない」という意味でこの歌詞を出せるのが天才すぎる......

 

ここで注目したいのは「写真と同じ笑顔寄せ合って」です。

おそらくここは想い出を振り返って皆で笑っているというシーンになると思うんですが、「写真と同じ笑顔」ということは、今この時が想い出と同じぐらい楽しいということになります。

想い出と同じぐらい楽しく笑えば、それはもう将来新たな想い出になるんですよね。そしてここで想い出と同じぐらい楽しく笑えるのは、想い出に対して未練が無いからだと思うんです。だからこそ、アルバムを囲んで想い出を振り返るという行為すら立派な想い出になるという。

 

「愛し足りないこのままで」

この歌詞は結構考えるのに苦労した記憶があります。何故かと言うと私はずっと「愛し足りない(から)このままで」で考えていたんですが、ここ「愛し足りない」が「このままで」にかかっているんじゃないかと思います。つまり「愛し足りない(という現状である)このままで」ということです(わかりづらい)。

先ほど「想い」という漢字には相手のことを特別な親しみを持っているという意味合いがあるという話をしましたが、だとすると「愛し足りない」とは、皆のことを「想う」気持ちも、皆との「想い出」もまだまだ全然足りないとうことになりますよね。

しかしこれが足りてしまったらどうでしょう?後は懐かしむことしか出来なくなってしまいます。最高潮を過去に作ってしまうと、未来でそれが超えられなくなってしまうのでどうしても昔に戻りたいという気持ちが出てきてしまうのではないでしょうか。

つまり「思い出には勝てないじゃん」ということです。関係ないですが私は街中で工事現場を見たら頭をよぎるぐらいには「アンカーボルトソング」が好きです。

でもこの曲はそうではなく、今よりも未来の方がもっと皆のことを想ってるし、もっと凄い想い出を作ることが出来る、つまり常に「最高潮」を更新し続けられると確信しているんですよね。

だからずっと皆のことを「愛し足りない」と想い続けられる「このまま」で私たちは行くよ、という意味の歌詞なのではないかと思います。

 

ここから2番に入っていきます。まだ2番なのか………

ここの歌詞個人的にめちゃくちゃ好きなんですけど、まあここも1番と同じで過去の想い出を振り返る歌詞なわけですが、「水着バッグも重たくなり」ってあるあるだけど忘れがちじゃないですか?この歌詞見てその感覚を凄い久しぶりに思い出しました。

なんかこう、「ある」歌詞だけど自分では思いつかないな…っていう歌詞が好きなんですよね。他の曲だとハナマルバッジの「アンブレラ・ブレード 振りかざそう」とかが好きです。

 

2番Bメロ。実はここ発表当時は尺の都合でカットしています。というのもここ個人的に考察に苦労しており、上手く纏めきれず内容が長くなってしまったんですよね。

どこかと言うと、「失くしたもの ないよね?」です。

ここまでの流れと同様に考えると「変わらなく続いてるよ」は過去の自分へのメッセージであると考えられますが、「失くしたもの ないよね?」はその後の歌詞も踏まえて考えると今の自分への言葉だと考えられます。

では「失くしたもの」とは一体何なのでしょうか。

 

後ろの歌詞を見るとそれは「いつの間にかに皆一緒に失くしてるかもしれない」もののようです。ここまでの内容を踏まえるならば、それは変化していったことによって気付かない間に失くしてしまったものであり、本人たちも「?」や「かもしれない」と言っていることから、何なのかを理解していません。

ということは、失くしたことにすぐに気付けるものではなく、更に言えばあった時はあることが当たり前だと思っていたものだと考えられます。

じゃあ結局それは何なんだと言いますと…私はこれは「わからない」が正解だと思ってます。

先ほども書いた通り、そもそもあったかもわからないものであり、それが何なのか本人たちもわかっていないものなのですから、それが何なのか知る由もありません。

どちらかと言うとここで大事なのは、「変化することによって何かを失ってしまう可能性があることを皆理解している」ということだと思います。

それは理解しているけど、過去よりも未来の方がずっと良くなると確信しているからこそ、それを恐れることなく「それでも先に行こう」と言えるのではないでしょうか。

 

2番サビ。ここの歌詞ヤバすぎる。

まず「花火」は花なので咲くものに該当します。

放クラにおいて「咲く」というのは特別な意味を持つ象徴的なものです。デビューソングが「夢咲きAfter school」ですし、それ以降の曲全てに必ず「咲く」というフレーズが入っています。

知らなかった方は是非探してみてください。ちなみにソロ曲にも入っているんですが、唯一「チョコデート・サンデー」だけは作詞者が異なるので入っていません。

そして花火が咲く場所はです。シャニマスは「空」をテーマにすることが非常に多く、特に「アイドル」という存在についてを空に例えることが多いイメージです。

今この歌詞では花火の音だけが聞こえていて、打ち上げ場所が見えないから花火がどこで咲いているのかわからない状況です。

比喩表現として考えると、「咲く」が放クラの象徴であるため花火は放クラのことを示しており、咲いている場所が「空」のため「アイドルとして活動している放クラ」が「空で咲く花火」に例えられていると考えられます。そして音は聞こえているのにどこで咲いているかわからないというのは、それぞれがそれぞれの方向に進みバラバラになってしまったことで「放課後クライマックスガールズ」を見失ってしまったというような意味にも捕らえられます。

 

この4コマの当然みたいな顔して後ろに立ってる夏葉すき

ではそんな時放クラはどうするのか?

その答えが「手分けして 空見上げ いつでも追いかける」

手分けしてということは皆がバラバラの状態です。そんなバラバラの状態からそれぞれが音のしている場所を目指して動き出すわけです。

そうすると最終的には見つけた打ち上げ場所で全員が合流するんですよ。

それぞれが必ずこの場所で皆と会えるって信じてるから、皆バラバラに打ち上げ場所に向かって進む、そして実際にそこで合流する。これすごい放クラっぽくないですか!?!?(オタク特有の早口)

つまり例え何かのきっかけでバラバラになってしまっても、それぞれがそれを察知して動き出し、そして最後には再び結集出来るからこそ、変化を恐れないし、それぞれの道へ進んでいくことが出来るわけです。

 

「大人なんて言えはしないけど 日が暮れない魔法は無くて良いんだって」

ここの歌詞ですが、一番でno more neverlandという歌詞がありました。大人はネバーランドに入れない存在であり、大人ではない彼女達はまだネバーランドを望むことが出来ます。

しかし今の彼女たちは変化のない世界は必要ないと思えています。大人といえるほどではないけど、ネバーランドは無くて良いって気付いた彼女たちはもう子供ではないんですよね。

 

この曲で最も重要な歌詞と言っても過言ではないところ。それこそが「想い出は 未来が 咲かせるものだから」です。

想い出というものは、その出来事の最中はこれが将来想い出になるということをあまり意識しないと思います。だってその時はそれは「想い出」ではなく「今」なんですから。

ではその出来事が想い出になるのはいつかと言うと、後でその出来事を振り返ったときなんですよね。逆に言えばその先が無ければ想い出にならないんです。

ここでネバーランドの話に戻りますが、ネバーランドは変化の無い世界、いわばその先が無い世界です。

今がどんなに楽しい時間で、それが終わるのが名残惜しいとしても、それが終わった後のその先が無ければその楽しい時間を振り返ることは出来ません。つまり咲くことが出来ないんです。

未来があるからこそ想い出が輝く、つまり咲かせるという意味合いに繋がるんですよね。

 

超絶ヤバCメロ。ここを初聴した時の衝撃は忘れない。

ここまででも散々言ってきたことですが、今はもう変化を恐れていないんですよね。

どうあっても時は過ぎるから、未来へ向けて歩いていくけれど、この胸の中には皆への想いと想い出があるから、どんなに未来で変わっても、何かを失くしてしまったとしても、絶対に大丈夫。

これがこの曲の一番のメッセージであると考えました。

大切な想いも想い出もずっと忘れることはありません。

だって皆側にいるんですから。

 

ラスサビ。後ろのロングトーン凛世良いよね……

ここの「やっぱ」「だって」が好きなんですよね…皆第一志望が違うかもしれない、未来では皆一緒にはいないかもしれないということに何となく気付いていながら、気付かないふりをして日々を過ごしていた感じが何か青春っぽくて……

だいぶキモイ文章を書いている自覚はある

 

そして「どんな未来も同じ歩幅で行く」という歌詞なんですけど…

皆様頭の中に点を一つ浮かべてください。

そしてその点を中心として、新たに5つの点を異なる方向に同じ距離だけ進めてみてください

 

 

が出来るんですよね~~~~~~~

天才すぎんか?????

 

ここはまあ1サビと同じですね。いわばここも「想い出を未来で咲かせる」ことをしているわけです。

 

「未来を浴びる」っていう表現がすごくすきです。

あと「It’s my lil graduation」のlilはlittleの省略形なので、ここは直訳で「私の小さな卒業」という意味になりますが、実はこの曲で「卒業」という言葉が出てくるのはここだけです。直接的な言葉を使わずによくここまで表現出来るな本当に……

 

最後です。長く苦しい戦いだった…

結局この曲の結論としては「これからも想いも寄らない明日へ」なんですよね。

変化を恐れずにこのままで未来へ進んでいけるのは、どんなに変わっても変わらないものがあるという確信を持っているからなのでしょう。

 

つまりこの曲は、最初に挙げた二つの要素どちらに対しても

「大切な今が失われてしまうかもしれない変化を恐れる過去の自分に対して

未来の自分から大丈夫って伝える曲」だと思います。

 

そして実は、放クラにはまだ少し変化を恐れていた「過去」の曲が存在します。

 

それがこちらの…

 

FR@GMENT WING 04収録、「よりみちサンセット」です。

 

そして「拝啓タイムカプセル」が持つもう一つの要素が、「よりみちサンセットのアンサーソングです。

Cメロで「よりみちサンセット」について触れなかったことに疑問を抱いていた方はお待たせしました。

 

一応メインは「拝啓タイムカプセル」なので一部の歌詞だけを見ていきます。

まず「少し遠回りさせてよ」という歌詞は楽しい今を終わらせたくない、惜しむ気持ちが表れています。

そして今を惜しむということは、未来に対して若干の不安を持っているということと繋がります。

 

「どこまで届いてるの?」という歌詞が、自分のこの気持ちが皆にはどれほど伝わっているのかがわからないという不安を表しています。だからもし何か大きな変化が起きたら、それこそ皆が違う第一志望に進んだりしたらバラバラになってしまうのではないか、という気持ちがあったのではないでしょうか。

 

このサビに出てくる「あの時計ズレてるんだよって」という歌詞も、実際に時計がズレているのではなく、少しでも長く今を楽しみたいから、時計がズレてるんだと言い訳することで終わりを避けようとしています。

 

「思い出し笑いばっかで」

ここは「思い」になっているんですよね。

そして少しでも多くのことを伝えておけば、別れてしまった後も思い出し笑いで繋がっていられるから「伝えたいことを増やしとこう」となるわけです。

 

 

そしてこのCメロが特に重要で、「時間が止まればいいのにな」という歌詞が出てきます。

ですがここは本当に時間が止まってほしいと思っているわけではないと思うんですよね。それがありえないと分かっていての言葉だと思っています。

何故なら向いてる未来も大事ということもちゃんと理解しているからです。

でも今だって同じくらい大切だから、もし時間が止まったら…なんてことを考えてしまう、そんなちょっと複雑な心境を表した部分だと思っています。

「拝啓タイムカプセル」の「no more neverland」「日が暮れない魔法は無くて良いんだって」はここへのアンサーだったというわけです。

 

一部のみの紹介となりましたが、つまり「よりみちサンセット」という曲は今という限りある時間の特別さを歌った曲であり、それは家に帰るまでの放課後の時間や、卒業までの学校生活そのものを表しているのかもしれません。

ですが、それと同時にその今を大切にしようという気持ちは未来で何があってもいいようにという気持ちの裏返しなんじゃないかと思います。

 

未来の自分たちがどうなっているのか想像がつかないから今を大切にしたいという気持ちなのだとしたら、それは想像がつかない未来に対して不安に思っているということになります。

するとこういう風に思うのではないでしょうか。

「未来の自分にどうなってるのか聞いてみたい」と。

だからこそタイムカプセルとは、過去の自分からの質問になるわけです。

 

そして「拝啓タイムカプセル」がそんな過去の自分からの質問への答えなのだとしたら、「いろんなことが変わったけど、変わらないものもちゃんとあったし、気持ちは皆一緒だったから未来を恐れる必要はないよ」という回答と受け取ることが出来ます。

 

今も未来がどうなっているかはわからないけれど、想いも寄らない明日を目指してるし、絶対に大切なものは変わらないって確信しているからこそ、過去の自分にも自信をもって「時間なら止めなくていい」と答えられるんですよね。だからこそ「no more neverland」と言えるのでしょう。

 

 

 

 

以上が曲に対して発表した内容になります。

いやなっっっっっっっっっっっが。

ここの時点で12000字を超えているらしいです。読んでくださった方はありがとうございます。

実際の発表ではこの後冒頭の自分語りの流れを説明し、「アフター・スクール・タイム」がきっかけでこの曲にしたんですけど、「アフター・スクール・タイム」についての話はしないので是非読んでみてください~みたいな感じで終了しました。

まあ理由はもうここまで見てくださっていれば分かるかと思いますが、尺が足りなかったからです。まあ好きな曲の話をする会なのでコミュの話よりも曲の話を優先したかったというのもありますが。

というわけでこのブログでは発表で出来なかった「アフター・スクール・タイム」についての話もします。もうちょっと続きます。すみませんがお付き合いください。

あ、一応冒頭と同様に「アフター・スクール・タイム」のネタバレを含みます。最初のやつはまあ大筋の説明ぐらいでしたが今回はシーンそのものに言及しますしスクショも貼るので読んでない方は是非読んできてください。

 

 

 

 

 

 

「アフター・スクール・タイム」のここすきポイント

全部。

まあそれはそう。正直告知が出た時から絶対ヤバいコミュだと確信してましたし、実際めちゃくちゃヤバいコミュだったわけですが、ちゃんと感想を言いたいのでちゃんと書きます。

 

その1、直接的に「卒業」の話ではないところ。

序盤でも書きましたが、あくまで産休による別れであり、卒業して別れるという話ではありません。

「拝啓タイムカプセル」でも卒業という単語自体はほとんど出てこないということもあり、この辺りは意図的にやってそうな気がしますね。

「卒業」という言葉を使わずにここまで「卒業」を思わせる内容が作れるのはやはりすごい。

 

その2、放クラの寸劇が見られるところ。

教師夏葉と同じクラスの放クラメンバーが見られるのはこのコミュだけ!

 

その3、一方通行ではなく互いに気持ちを伝え合っているところ。

このコミュはめちゃくちゃ端的に言えば離れ離れになってしまう生徒と先生たちを放クラが応援するという話です。

なので、悩む生徒と先生たちを放クラが励ますという話でも特に問題は無かったように思えます。

しかし実際のコミュはそうではなく、生徒たちから「前向きに先生を送り出したい」という気持ちを受け取り、先生から「自分の都合による別れだから最後に出来る限りのことをしたい」という気持ちを受け取り、放クラが最後にライブでその両方に応える、という内容になっています。一方的に伝えているのではなく、相互関係なんですよね。

放クラたち自身もその気持ちから学んでいるところがあり、そういう意味でも変化に向き合う話だったと思います。

夏葉がコミュ内で「ファンの方と直接関わって、何かに向けて一緒に努力することができるなんて、私たちにとっても奇跡だもの」と言っていましたが、まさにこれは皆で一緒に努力したことで生まれた気持ちなんですよね。

 


その4、終盤の放クラがあまりにもかっこよすぎるところ。

ここからのセリフの流れと掛け合い、本当にかっこよすぎたし、最終盤への持って生き方が上手すぎるんだよな......

 

その5、最後の最後に「拝啓タイムカプセル」を本当に歌うところ。

うわあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!って感じでしたね。初見は。

これが出た瞬間ここまででこのコミュに対して思っていたことは間違ってなかったんだと思えましたし、「拝啓タイムカプセル」に向き合わなきゃな......と思いました。そしたらこんなクソ長文章が出来ました。

 

 

ポイントを語ったら多すぎてキリがないのでここだけにしますが、本当に初見の時はちょっと感情がヤバかったし、最終回??????って感じでした。「The Straylight」とかもだけどちょいちょい最終回があるんだよなこのコンテンツ。

 

 

というわけで以上です。ここまでお付き合いくださり本当にありがとうございました。

当日語れなかった分までまとめるぞ~~~という軽はずみな気持ちで始めたのにまさかこんなことになるとは思っていませんでした。元の文章はあるんだしそんなに時間かからんでしょとか思ってた自分を殴りたい。

これでやっと過去を断ち切れたので私は最近全然読めてない新しいコミュを片っ端から見てこようと思います。いつの日かまた出力したくなったらブログも書くかと思いますのでその時はまたお付き合いいただけましたら嬉しいです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

「アナタが選んだ道を、笑顔で進んでいってね───!」